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27年度学校だより

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「3月10日」と「3・11」  

                                                校長  丹 伸子

 3月は1年間を振り返り、成長を確かめ、お世話になった方々やお世話になった物に感謝して、次の学年への準備をする月です。インターネットなどが発達した今、現実の自分の周りをしっかり見て、自分がお世話になった人や物に感謝することは、とても重要なことだと思います。

 また、かつて、3月には悲惨な出来事がありました。1945年3月10日の東京大空襲と、2011年3月11日の東日本大震災です。今、東京で平和に暮らしている私達は、過去に東京で大空襲という大惨事があったことや、被災地では復興が十分でなく、未だ、不自由な生活をしていることを忘れてはいけないのです。

 「3月10日」の東京大空襲では東京にアメリカ軍のB29爆撃機325機が飛来・爆撃し、一日で10万人以上の人が亡くなった記録があります。新宿区の若松地区も空襲を受けています。4月13日の空襲で富久小学校は1階の一部を残して校舎は焼けてしまったそうです。

 私の両親は3月10日の東京大空襲にあいました。父は第一京浜国道の大森付近で空襲にあったので、道路から離れてどぶに入ったそうです。爆弾はコンクリートの道路に当たるとさく裂して危険だけれど泥にはささるだけでさく裂しないので、寒い時期でしたがどぶの中でじっとしていたそうです。母は日本橋の自宅から登校途中で、雨のように爆弾が降ってきて呆然と立ちすくんでいたそうです。一緒にいた友達に爆弾が当たってしまい、友達からお守りを託されましたが、ご家族も皆消息不明で返せず、今でも毎年3月10日にはお守りに手を合わせ供養しています。私は子供の頃、毎年3月10日に、この話を聞かされてきました。3月10日には、悲惨なことを繰り返さないことだけでなく、現在の紛争地域の平和を願うのです。

 「3・11」と表現される5年前の東日本大震災では、東京でも震度5弱の大きく長い揺れが続いたことは今も記憶に残っていることと思います。富久小学校の地域の方々も、このことを真剣に受け止め、今年度、12月5日(土)に地域と学校との合同の避難所防災訓練を実施しました。

 悲惨な体験は、誰でもしたくないものです。だからこそ、私達は今、生きている命に感謝しつつ、悲惨な出来事を忘れず、その教訓を生かした取組をすることが、人間の知恵の生かしどころだと思います。

3月は、子供たち一人一人が今年度の学習・生活・遊び・頑張ったことなどを振り返り、お世話になった方に感謝を表してもらいたいと願っています。それが、4月の良いスタートに生きてきます。 

 皆様のご理解とご協力のお蔭で、充実した27年度になりました。ありがとうございました。

( - 2016年03月05日 15:55:00 - /)



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