学校経営方針(令和5年度)
令和5年4月1日
令和5年度 新宿区立戸山小学校 経営計画
校長 百合野 壽郎
☆ 子どもにとって 「通ってよかった戸山小」
☆ 保護者にとって 「通わせてよかった戸山小」
☆ 地域にとって 「地域が誇れる戸山小」
Ⅰ 教育目標
人間尊重の精神を基調に国際的視野に立ち、世界に貢献できる、人間性豊かな心身ともにたくましい人間を育成するために、次の目標を設定する。
◎自ら学び行動する子ども(知)
〇強い心とじょうぶな体の子ども(体)
〇ルールを守り仲良く力を合わせる子ども(徳)
〇心の美しい思いやりのある子ども(徳)
Ⅱ 経営方針
1 目指す学校像
【子どもが主役の学校】
(1)人間性豊かな優しさを育む学校
・東京都の人権教育の目標を踏まえ、多様性を認め合う教育を推進する。
・偏見や差別のない、子ども同士の温かい人間関係を構築する。
・一人一人の子供の心に寄り添い、子どもの個性を引き出し、生かす教師を育成する。
(2)規律と自主性を育む学校
・子ども達が、人間尊重の精神を基盤とした社会性を身に付け、決まりのある生活をおくれるよ
うにする。
・子ども達が、自ら課題を見付け、考え、進んで学びに取り組める、主体的学習を進められるよ
うにする。
(3)安心・安全な学校
・感染症拡大防止対策の経験を活かし、子ども達が清潔で安心な環境で、健康的な学校生活が送れるようにする。
・計画的に安全教育(生活・交通・災害)に取り組み、子ども達が、自らの危険を回避する能力
を身に付ける。
(4)確かな学力を付ける学校
・「東京都授業改善推進拠点校」として、2年間の成果と課題をもとに、最終発表に向け、
授業改善に取り組む。
・OJT担当を中心に、授業改善に向けた計画的かつ実効性の高いOJTを推進する。
・カリキュラムマネジメントの推進を通して、全学年でSDGsに取り組み、サステナブルな
社会の実現を目指した学びを通して、自らが実践できる力を身に付けさせる。
・子ども達に必要な資質・能力(①「知識・技能」の習得②「思考力・判断力・表現力等」の
育成・③「学びに向かう力・人間性等」の涵養)を育成する。
・家庭、地域、関係機関(大学・企業等)との連携・協力により、体験的な活動を多く取り入れ、、学びの創意工夫と子供の関心意欲を高める。
2 目指す児童像
〇自ら主体的に課題に気付き、考え、学ぼうとする子供
〇自他の生命を尊重して、自分自身の安全を守る子ども
〇生涯にわたり健康の保持増進を図ろうとする子供
〇健康で明るく豊かな感性をもった子供
〇社会の一員として、社会性や道徳性をもった子供
3 目指す教師像
〇子ども達の心身の健康・安全に配慮する教師
〇子ども達一人一人の資質・能力を引き出し、向上させる教師
〇一人一人の児童に寄り添い、家庭や関係機関と連携し、児童理解に根差した生活指導に取り組む
教師
〇地域の人材や環境の特性を理解し、地域とともに子ども達の育成に関わる教師
〇ワーク・ライフ・バランスを重視し、心身ともに健康で、元気に子ども達と接する教師
4 経営理念
(1) 子ども達の安全・安心を最優先に取り組む学校
① 清潔・安全に配慮され、教育活動に適した環境整備に取り組む。
・用務主事と連携し、校内の施設管理の点検や学校全体(教室、職員室など)の整理整頓を行い、校内の安全管理並びに校内美化に努める。
・教室のユニバーサルデザイン化を継続し、インクルーシブ教育に対応した環境づくりを進
める。
② 子ども達の心の安心を図る。
・子ども達一人一人の課題に対し、子どもや保護者の立場に寄り添った対応を行う。
・学校全体の教育活動を通して、子ども達の自己有用感、自己肯定感を高める教育を進める
・多様性を認められる環境を意図的に設定し、子ども達が人権意識を自然に身に付けていけ
るようにする。
・研修等を通して、全教職員の特別支援教育に対す専門性を高め、課題のある子ども達に適
した教育環境の整備や合理的配慮を行う。
③ 人権教育教育や特別の強化「道徳」の充実を図り、全教育活動を通して、いじめを許さない学年・学級経営を図るとともに、いじめの防止・対応・再発防止に向けて、全校体制で組織的解決にあたる。
・特別の教科「道徳」の確実な実施、「人権教育プログラム」「いじめ総合対策【第2次一部改訂】版」などを授業において、効果的に活用し、子ども達の「心の教育」を推進と教員の人権感覚の一層の向上を図る。
(2) 主体的・対話的で深い学びを進める学校
① 全学年で、児童の実態や学びの内容に即した授業形態の在り方を検討し、(教科担任制・交換授業制・学年合同授業制・オンライン授業等)の導を通して、教員の適材適所の指導による子供の学びの向上を図る。
・外部人材を活用した校内研修及び授業を行い、キャリア教育の推進を図る。
・全教員による授業公開を日常的に行ないながら、教員同士が切磋琢磨し、互いの授業力の
向上を図る。
② GIGAスクール構想に基づき、情報技術を適切かつ効果的に活用して、他者と協力して、問題を発見・解決したり、自分の考えを形成したりすることができる力を身に付ける。
・6年間を見通した指導計画により、児童の情報リテラシーを高める。
・学年に応じた情報モラル教育を実施する。
・タブレット端末を授業に積極的に活用し、各教科・単元における有効な活用法を探求す
る。
・デジタルドリルの活用により、一人一人に合った自発的な学習を促すとともに、学習家庭
学習の支援を行う。
③ 東京都オリンピックパラリンピックにおける「学校2020レガシー」として「ボランティアマインド」「障害者理解」「豊かな国際感覚の育成」に引き続いて取り組む。
・PTAや地域協働学校とも連携し、ボッチャ体験やタグラグビー教室など障害者スポーツ体
験を通して、「障害者教育」の一助とする。
④ 教材研究の質を高めるために、研究時間の確保を図る。
・行事や会議等の精選や働き方改革の推進により、教員の教材研究時間や、教員が児童と向き合う時間の確保に努め、児童の関心意欲を高める授業作りを進める。
⑤ 週ごとの指導計画を適正かつ確実に作成し、日常的に授業改善に取り組む。
・C4thを活用し、毎週の週の計画簿を作成し、適正な教育課程の実施と日常的な授業改善
(3) 特別支援教育の推進
・まなびの教室の教員を生かし、特別支援教育の研修や担任へのアドバイスなど校内におけ
る特別支援教育の充実を図る。
・教職員全体が、特別支援教育の理解と専門性の向上を進め、各学級におけるインクルーシ
ブ教育に生かしていく。
(4) 児童・保護者・地域の誇りとなる学校
① 地域貢献の推進、家庭、地域の教育力を生かした教育活動を進める。
・地域協働学校と連携し、町のクリーン活動などへの参加を通して、地域とともに歩む学校
を目指して取り組んでいく。
・タブレット端末を活用し、家庭教育への支援の在り方の充実を図る。
・地域協働学校の取り組みとして、近隣学校(私立海城中学高等学校・私立保善高等学校・都立戸山高等学校)と共同で(わくわくスクール・あいさつ運動)を行い、子ども達の学びに対する関心意欲と健全育成を図る
・学校の情報公開の向上(学校HP・戸山日記・授業改善推進拠点校の研究成果発表・学年配
信メールの積極的な活用)を進め、学校情報の発信の充実に努める。
② 児童が相互に認め合いながら、自己肯定感を育む。
・人権教育に取り組み、法教育やアンガーマネジメントを取り入れた授業を実施する。また、
教員に対するアンガーマネジメントを合わせて実施する。
・学年担任制を継続する。また、教科担任制や交換授業等を積極的に活用し、教員の特性
を生かし、質の高い授業作りに努める。
・ICT機器の活用により、不登校児童や長期欠席中などの児童に対する支援行える体制を整
える。
・縦割り班活動の工夫改善に努め、集団生活動の中で、自己実現を図れるようにする。
(5) 教育公務員としての自覚をもち、保護者・地域から信頼される学校
① キャリアプランに応じた研修・研究を進める。
・教員一人一人が自己の専門性を高める研修に取り組む。(東京都教育委員会のマイキャリア
プランの活用・新宿区小学校教育研究会への積極的参加・OJT担当による計画的研修)
・研修成果の共有の場を定期的に設け、年度末に各研修結果の報告会を行う。
② 教育活動に結び付く、時代の要求に合った能力・技術を高める。
・大学や企業等との連携を強化し、本校の教育課題に合った体験授業や先進的な指導法や教
材の開発に努める。
③ 服務事故0の学校づくりに努める。
・毎月の服務事故防止研修(使命を全うする!の活用)を通して、服務事故防止に関する教
職員の意識を高める。
・都事務職員による、私費会計事務の取り扱いに関する研修を行い、私費会計事務の適正な
処理を図り、会計事故の防止に努める。
④ ・教職員のメンタルヘルス支援に配慮し、東京都教育委員会教職員互助会との連携をはかり、
予防と健康維持を図る。
・メンタルヘルスセミナーの開催ややカウンセリングプログラムの利用を進め、早期発見・
早期対処を機ホウン方針とした予防対策に努める。
(6) 組織力を強化し働く意欲を高める学校
① 主幹教諭・主任教諭を中心に、組織的な学校運営を進める。
・主幹、主任補佐制度の導入により、仕事の効率化と組織力の一層の強化を図る。
・職層と経験、資質能力に応じた役割分担により、適材適所の役割分担と責任の所在を明確
化する。
② 教員が健康でやりがいをもちながら子ども達と向き合い、質の高い教育活動を行う学校
・C4thの活用やタブレット端末事案決定システムの徹底による情報や課題の共有化を進
める。
・校務分掌・会議等の効率化(時間限定会議・ペーパーレス化等)を図る。
・計画的かつ効率的な仕事への取組み、年休取得目標(年20日)の設定や定時退庁日の実施(個々の定時退庁日やリフレッシュ休暇の設定)など、ワーク・ライフ・バランスの視点を
積極的に取り入れる。
・「新宿区立学校の教育職員の在校等時間」に基づき、勤務環境の改善や教員の意識改革及び取組の実効性を担保する仕組みづくりにより、1ヵ月の時間外在校等時間が45時間を超える教員ゼロを目指す。(1週間当たりの勤務時間が60時間を超える教員ゼロを目指す)
・新宿区環境マネジメント方針に基づき、持続的な環境都市新宿の実現に向けて、積極的に校内における新宿区環境マネジメントを推進する。
5 取り組み内容
(1)確かな学力の定着と教育の質・指導力の向上
学校評価「子どもは授業が分かりやすいと言っている」
・タブレット端末等を活用し、アクティブラーニングを取り入れた学習方法の実践(主体的・
対話的・深い学びの取り組み)に取り組む。
・GIGAスクール構想に基づき、指導と一体化した情報機器能力を育成(全教科におけるICT
機器の活用)するとともに、デジタルドリルを効果的に活用する。
・プログラミング教育を推進(各教科、単元における活用・学校公開時における公開授業の実
施)する。
・都の授業改善推進拠点校として、2年間の分析結果に基づき、授業改善・OJT・面談・家庭
学指導等の実践に取り組む。
・学年毎に教育課題(法教育・アンガーマネジメント・プログラミング教育・藍染体験・SDG
s)など児童の体験的活動を多く取り入れ、児童の主体的な学習を進める。
・辞書引き学習や読書活動の推進により、語彙の獲得とコミュニケーション能力の向上を図り、
授業改善推進拠点校の取り組みとして、「自らが考え、思いをもち、表現できる」児童の育成を図る。
・学校行事の在り方を見直し、「人間形成」「社会参画」「自己実現」の視点から、育成する資質・
能力を明確化するとともに、効率的な運営を図る。
(2)豊かな心の育成
学校評価「学校はいじめのない学校づくりに取り組んでいる」
・全教育活動を通して、人権教育を推進(人権教育プログラムの活用・外部人材の活用)する。
・多様性の受容の取り組みとして、「互いを認めいう、思いやりのある教育」(特別の教化「道
徳」の実施による「心の教育の推進」)に取り組む。
・学校全体で、教育の場にふさわしい言語環境(あいさつ・言葉使い・話し方・ふわふわ言葉を増やす活動)を整える。
・
(3)体力の向上
学校評価「子どもは、運動や遊び方を通して体力がついてきている」
・東京オリンピックパラリンピック2020のレガシーとして、スポーツ志向を意識して、体験的な活動を重視し「する・みる・支える・知る」のスポーツとの多様な関わり方により、一人一人に合った楽しみ方を身に付ける。
・大学や近隣校との連携による、体力の向上に取り組む。(日本体育大学・東京学芸大学・海
城 中学校高等学校野球部等)との連携により、子どもの運動に取り組む楽しさと技能の
向上を図る。
・コロナ禍における学校の新しい生活様式の定着により、健康について意識し、心やけがの防
止・対応を身に付け、自らが健康で安全な生活をおくれるようにする。
(4)創意工夫のある教育・地域に開かれ、根ざした学校。関係機関との連携
学校評価「学校は学校に関わる地域の人や専門家の人(学校外の人)から学ぶ授業をよく行っ
ていると思う。
・地域協働学校の取り組みとして、近隣学校(海城中学校高等学校・保善高等学校・戸山高等
学校)との連携による長期休業中におけるわくわくスクールを実施する。
・地域協働学校の取り組みとして、月1回の「あいさつ運動」を行う。
・音楽家における吹奏楽や和太鼓クラブなどの地域行事への参加を通して、地域の連携・活性
化の一助とする。
・地域ボランティア活動を実施する。(総合的な学習の時間・児童会活動による学校クリーン
月間の実施等)
・戸山太鼓や百人町踊りの講師として、地域の方々をお迎えし、体験授業を実施し、学校や地域の伝統文化の継承に努める。
(5)学校改善への取り組み
コロナ禍において学んだ、学習活動の工夫改善及び及び教員の働き方改革や教員不足から来
る教育力の低下の状況を鑑み、本年度は以下の項目を実施し、教師が子ども達に寄り添い、
やりがいをもって働ける学校づくりを目指す.。
① 教科指導について
・カリキュラムマネジメントを推進し、教科横断的な学習(SDGs等)に取り組む。
・教科担任制、交換授業、合同授業等を学年・教科・単元を問わず実施し、教師にとって
教えやすい、子供にとって学びやすい学習形態をフレキシブルに行い、学校全体で学
んでいく体制を構築する。
・特別活動「学級活動」を重視し、自治的能力や主体的に参画するする態度を養う。
② 評価について
・学びの継続の観点から、評価二期制を継続する。
・前期(個人面談時)における評価は、子ども達の教科、単元ごとの理解度や達成度、課
題・今後の取り組みや目標と内容など、児童・保護者が現状を把握し、目標を明確にし
やすい内容のものに替え、主体的に学習に取り組める内容とする。また対面式による個
人面談において提示し、保護者への学校の取り組みを、的確かつ確実に提示する。後期
の評価は、従来通り観点別評価を行う。
・デジタルドリルを活用し、保護者や児童が現在の自分の学力を把握し、個に応じた学び
を推進できるようにする。
③ 行事について
・児童の健康安全、適正な教育課程の実施の観点から従来の行事の見直しを進める。
・体育的行事(運動会)を、春と秋の2回制とし、体育科を中心にして学んだ内容の発表
の場とする。
・AOT2023(Art of TOYAMA)を開催し、音楽科・図画工作科・家庭科・教育課題
(SDGs等)の総合的な発表の場とする。
©2020 Shinjuku City Toyama Elementary School
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