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日本語国際学級

 来日や帰国などで入学・編入学した児童に、日本語の理解力・表現力を養うことによって、学校生活への円滑な適応を支えるためにレベルに応じた日本語指導をします。来日して数年経って(あるいは日本生まれで)、日本語の日常会話ができていても、家庭の言語環境など様々な事情により、学年相応の教科書の内容を理解したり、表現したりする日本語の力がついていなかった場合に、これらの児童の学習言語を指導します。



カードを使った学習

実物を使った理解支援

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日本の文化体験

 

自国の文化についての発表

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1.指導目標

  • 児童一人一人の個性や文化を尊重し、国際理解の視点にたった心豊かな学校生活を送ることができるようにします。
  • 日本語の理解力・表現力を身に付けて、教科学習や行事などに参加できるようにします。


2.経営の基本的考え方:個に応じた指導を行います。

  • 本校には、外国につながりをもつ児童も多く在校しています。日本語国際学級児童にも、入学時期や国別による多様性のほか、中途転入あるいは帰国する児童がいます。学習者である児童や保護者の視点にも配慮して個に応じた指導を行います。
  • 国際化された日本の中で、児童が安心して学ぶためには、言葉の壁を取り除くことが重要です。また、児童の資質を十分に引き出し、国際人を形成するという視点もまた大切です。日本語国際学級では、児童に自尊感情をはぐくみ、国際的感覚を身に付ける指導を推進します。
  • 日本語の学習言語の習得には、多くの時間を要するので、個に応じて在籍学級と連携を深めながら指導します。
  • 在籍学級の国語の授業の時間のうち5時間を日本語国際学級に通って、個別指導または、少人数指導(2,3人のクループ)できめ細かい指導を行います。


3.指導の段階と内容

①    入門: 児童が安心して学校生活を始められるような支援や指導をします。

     ・  1日目~3、4か月頃まで

指導内容:適応指導・日本の学校のきまりの紹介・簡単な会話や文字学習

・日本の学校や決まり、持ち物などを説明し、安心して学校に通えるように支援します。

・「ある・ない」「いい・だめ」など、すぐに使える簡単な表現を体験を通して身につけられるように指導します。

・自分の名前の書き方や、平仮名・片仮名の発音と表記を練習します。

 専科・体育などをなるべく避けて、取り出し指導を行います。 


②    初級: 読み書きや会話の基礎の力を育てます。

     ・  3、4か月頃~1年頃まで

指導内容:

・主述の整った文章で話したり、書いたりする練習や語彙を増やす指導をします。

・児童に合わせた日本語教材や、下の学年の国語の教科書を利用して指導します。

・動詞・形容詞の活用や簡単な文型を指導します。

・会話練習や簡単な文章の読解などをして、語いを増やします。

・1年生の漢字から始めて、徐々に在籍学年の漢字の学習に追いつけるように、漢字の書き方や短い作文の練習をします。


③   中級: 在籍学級での国語学習につながるような、教科書を利用した指導を行います。

     ・  1年頃~24か月頃まで

指導内容:

・個に応じて、在籍学級の国語の教科書を利用して、児童の理解を促す指導を行います。

・教科書の音読や学年配当漢字の学習を進めます。

・辞書の使い方やノートの使い方を覚え、自主学習の習慣を付けます。

・日本語が上達して通級が終了に近づいたら、通級時間を減らして、在籍学級で学習する時間を増やします。

※区による支援について

 ①転(編)入時に教育センターで1日3時間を基本として、30時間の母語による日本語指導を受けることができます。

 (中国語・韓国語は常時、その他の言語は応相談)

 ②国際理解教室より、母語による日本語サポート指導講師が派遣されます。

  音楽・体育などをなるべく避けて、取り出し指導を行います。

 (一人当たり50時間、必要に応じて増加を要請できます。)

 ③教科学習支援を1回2時間を基本として70回受けることができます。


発表する練習

個別に作文を支援


4.行事:個人面談 と 日本語タイム

・保護者と日本語学級担任が、児童の日本語の学習について個別に話し合います。 

・年間3回、日本語国際学級通級児童が、高学年・低学年グループで学習する時間を設けます。(第1回は、低学年と高学年合同で、クラス開きをします。) 保護者の方の参観も歓迎しています。


日本語タイム(6月)

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日本語国際学級の全員が集まって、お楽しみ会をします。

5・6年生がそれぞれの国の遊びを調べ、一緒に遊びます。


日本語タイム(12月)

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日本のお正月を題材にして、絵を描きます。

物の名前やお正月にしたいことなどを文に書き出しました。


日本語タイム(2月)

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1年間の学習の成果を、クラスのみんなに発表します。

音読や、調べたことの発表などを行います。


5.家庭との連携

家庭訪問、面談などを在籍学級担任と協力して行います。

お子さんの日本語の状況で御心配な点がありましたら、ご相談ください。