今年もたいへんお世話になりました。来年も、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、12月11日(月)の全校朝会で子どもたちに次のような話をしました。
「新宿養護学校を知っていますか?正しくは、新宿区立新宿養護学校といい、西新宿にあります。そこには、体が不自由な子供たちが通っています。
昔、重い障害のある子供たちは、通うのが難しい場合には無理に学校に行かなくてもよいとする制度があり、ずっと家にいる子供もいました。ずっと家にいるということは、皆さんが普通にしていることのほとんどができないということなのです。想像できますか?
そこで、新宿区に住むそのような子供たちの保護者の皆さんの働きかけにより、1960年に「ひまわり学級」が開級し、12人の子供たちが通う学びの場所がスタートしました。その「ひまわり学級」は、なんと鶴巻小学校の中にあったのです。それから17年後、「ひまわり学級」は独立して、新宿区立新宿養護学校が誕生しました。ですから、新宿養護学校と鶴巻小学校は、とてもつながりの深い学校なのです。
新宿養護学校と鶴巻小学校は現在でも交流を続けていて、主に6年生が年に2回お互いの学校に行ったり来たりして関係を深めています。しかし、この3年余りはコロナの影響で、中止になったりオンラインで行ったりしてきました。それは、新宿養護学校の子供たちが感染症にとても弱いからです。コロナやインフルエンザにかかってしまうと、命に関わる子が多いのです。そのようにして、なかなか会うことができなかったのですが、今週の金曜日に来てくれることになりました。
6年生の皆さん、新宿養護学校の子供たちは、皆さんと会うことをとても楽しみにがんばってきてくれますので、交流の時間を大切に過ごしてください。1年生から5年生は、6年生になったらそのような交流ができるということを知っておいてください。タイミングが合えば、今週金曜日に廊下等でお会いできるかも知れないので、そのときは今日の話を思い出して声をかけてください。きっとお互いに笑顔になるはずです。」
当日は5人の子供たちが元気に来校し、6年生企画のボッチャ対戦と手話を交えたビリーブの歌唱を行いました。お互いに大切に関わり合い、笑顔や喜びの仕草がたくさん見られる和やかな交流となりました。さらに閉会のときには、新宿養護学校の子供が車いすでスーッと6年生に近づいてきて、握手の手を差し伸べたのです。新宿養護学校の先生方も驚く自発的な行動に、その場にいた全員が感動する一幕となりました。これからもこの交流活動を続け、2校の子供たちそれぞれの成長につなげていきたいと思います。