12月になり、街の街路樹もすっかり葉を落とし、いよいよ冬の冷たい風が肌にしみるようになってまいりました。
本校では、3年生は、それぞれの進路を定め、目標に向かって懸命に勉学に励んでいます。2年生は、職場体験で感じたことを胸に、それぞれの将来について考え始め、そのために今すべきことを意識して行動しようとしています。1年生は、合唱コンクールや校外学習など、1つ1つの行事を大切にしながら、お互いの絆を深め合っています。
「万引き」について考える
警視庁が今年実施した「万引きに関する調査研究報告書」によると、都内の万引き認知件数は平成15年から著しく増加している。平成14年には1万件ほどだった認知件数は、平成18年には1万8000件をこえ平成20年まで高どまりの様相だ。内訳を見てみると、少年では、中学生の万引きが急増。今年の中学生の万引き検挙・補導数は、平成11年の4倍近くなる見込みだ。(『exite.ニュース』)
最近、中学生の万引き事件が増えてきています。幸いなことに、今年度、本校の生徒が関わったという情報はまだありませんが、しかし、いつ巻き込まれてもおかしくない状況にあることは確かです。未然防止のための、きちんとした教育が必要であると考えています。
警視庁も、こうした事態の悪化を受けて、万引きの被害にあったお店には、被害届を簡素化するなどして、これからはすべて警察に通報するよう呼びかけて、取り締まりを強化しています。では、なぜこれほどまでに、今「万引き」が急増しているのでしょうか。
警視庁が万引きで摘発した少年の約3割が「ゲーム感覚」と考えているなど、青少年における罪悪感の薄さが、浮き彫りになってきています。世の中のきまりを犯す万引きを「ゲーム」と考えている限り、万引きに飽きたら、また次の犯罪(「ゲーム」)に手を染めていくことにもなっていきます。小さな犯罪の常習化は、次の大きな犯罪の入り口でもあるのです。
そのためにはまず、「バレたら負け、バレなかったら勝ち」という感覚そのものに対して、「それは間違っている」ということを、私たち大人が、何度も伝えていくことが必要なのではないでしょうか。食品偽装に始まり、ばれるまで嘘を突き通そうとする大人が目立つ世の中だからこそ、子供と直接的に関わる私たちは、意識を高くもたなければならないと思うのです。
本校でも、ガムやアメ、ウォークマンや携帯電話といった不要物の持ち込み、自転車通学などのルール違反が、残念ながらなかなか撲滅できません。万引きとはまた質が違うと思われるかもしれませんが、「ゲーム感覚」「罪悪感の薄さ」といった点においては、重なる部分も多いように思います。
学校でも全体に呼びかけながら、発覚時には個別に指導を重ねておりますが、ぜひご家庭でも、こうした点について、目を配っていただければと思います。
冬休みを迎えるにあたって
12月26日から、冬休みが始まります。冬休みは、子どもたちにとって、家族や地域の一員として過ごすことのできる機会にあふれ、同時に、この1年を振り返り、新しい1年への抱負や希望をもつことのできる節目の休みでもあります。お子様と、普段はなかなかできないコミュニケーションを、雑談、相談、あるいは遊びやお手伝いといった形で、ぜひたくさんもつ機会にしていただければと思います。
また、この休みがお子様にとって有意義なものとなるよう、学校でも以下の点について指導してまいりますので、御理解と御協力をいただければと思います。
1.学習の励行・規則正しい生活
- 1.冬休みは授業が進みませんので、特に苦手な教科について、これまで習った内容の復習をするには最適
です。「一日○時間は机に向かう」といった約束事をつくり、できたらほめる、できなかったら呼びかける
- などしながら、自主的・計画的に学習する生活態度を心がけさせてください。
- 2.長い休みの間はとかく時間にルーズになりがちです。起床時刻や就寝時刻については、学校のある普段
- の日と変わらない時刻が望ましいでしょう。帰宅時刻についても、一定の時間内に帰宅させる習慣を守ら せるとともに、外出時には『誰と』『どこへ』『何をしに』『何時に帰る』といったことを確認しておいてくださ
- い。特に、冬場は暗くなるのが早いですので、遅くとも午後6時には帰宅させると同時に、防犯ブザーを
- 携帯させるなど、危険にあったときの対処法もご確認ください。
- 3.外泊(いわゆる「お泊り」)についても、現実には夜遊びや飲酒、喫煙やネット上のサイバー犯罪といった
- 、様々な非行やトラブルにつながっているという理由から、学校としては各家庭に禁止を呼びかけていま
- す。お子様を友人宅に泊めることも、またお子様の友人を泊めることも、どうかご遠慮ください。。
2.事故防止
- 1.中学生の交通事故の原因は、飛び出しや自転車の誤った乗り方によるものが大半です。交通安全の知
- 識についての確認や、自転車の整備・点検を行わせてください。
- 2.子どもたちだけでの旅行や初詣などは、安全が十分に保障されませんので控えさせてください。あわせ
- て、カラオケボックスやゲームセンター、レストランなどについても、娯楽施設周辺では恐喝や傷害事件が
- 多発していますので、子どもたちだけでの出入りはやめるように指導しています。外出の際には、トラブル
- に巻き込まれないためにも、派手過ぎない、中学生らしい服装を心がけさせてください。
- 3.空気が乾燥していて物が燃えやすく、暖房器具による事故や火災の発生しやすい時期です。火気の取り
- 扱いに十分注意し、火遊びなどは絶対にしないよう呼びかけてください。
- 4.お年玉や小遣いについては、計画的な使い方に心がけ、金銭をめぐる事故等にあわないように、自覚をも
- って行動させてください。特に、パーティーやカンパと称して、金銭を強要する事件が多々ありますので、
- 十分注意させてください。
- 5.最近では携帯電話やインターネットにおける犯罪(サイバー犯罪)が急増しています。「出会い系サイト」を
- 通じての見知らぬ者との交際は、思わぬ犯罪の被害者、または加害者となる可能性があります。また、
- 架空請求やワンクリック詐欺、オークション詐欺、チェーンメール、掲示板における誹謗(ひぼう)・中傷など
- の被害者にもならないように、気をつけさせてください。知らないアドレスから来たメールには返信させな
- い、覚えのないサイトの利用請求には応じさせない、チェーンメールが来ても友人に転送させない、子ども
- の書き込みを定期的にチェックする、といった対応が必要です。
3.健康上の配慮・体力の向上
- 長い休みですので、健康診断などの結果で、治療などが済んでいない場合は、この冬休み中に治療・完治させてください。
4.地域との連携
- 生徒たちの健全育成と事故防止のために、①空き家・空き部屋など中学生が集まり、悪用しそうな場所や、②問題行動(万引・無免許運転・深夜俳廻など)や、中学生だけでの出入り禁止場所への立ち入りなどについて、気づいたことがあれば御連絡ください。
5.その他
※ 病気・事故・転居などの際は学校(53300661)へ連絡をしてください。
※ 恐喝・不審者など事件が起こった場合は、すぐに 110番 通報させてください。
※ その他の連絡機関
新宿警察署・少年係 (3346)0110 内線:2812
ヤングテレホンコーナー (3580)4970『警視庁悩みの相談室』
新宿区教育相談室 (3232)3071『新宿区立教育センター内』
東京都教育相談センター (5800)8008『都教育研修センター内』
三学期の始業式の日は
1月8日(金)8時25分までに登校です。
服装・頭髪などきちんとし、遅刻しないように登校しましょう。
持ち物:授業の準備・通知表・毎日の生活記録365・冬休みの課題・上履き・雑巾・
その他
元気な顔での登校を待っています。良いお年を・・・。
新宿区立西新宿中学校
〒160-0023 東京都新宿区西新宿8-2-44
TEL:03-5330-0661
FAX:03-5330-0672