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生活指導だより

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 11月になり、日増しに寒さも厳しくなり、いよいよ冬の気配が感じられるようになってまいりました。

 そんな折、本校ではインフルエンザにかかる生徒が急増し、先日の学芸発表会も学校閉鎖のため中止となりました。各クラスとも、本番に向けて一生懸命に努力を重ねてきただけに非常に残念なことですが、まずは、一人一人が自分の健康に十分気をつけながら、手洗い、うがい、マスク、さらには十分な睡眠や栄養といった、基本的な生活習慣と対応を、しっかりと守らせていただければと思います。

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 あわせて、今週の金曜日からは期末考査の1週間前となり、部活動も停止となります。気持ちを切り替えて復習に努めるよう学校でも呼びかけてまいりますので、御家庭でも、お子様が集中して机に向かう時間と環境を、しっかりと整えていただければと思います。


「いじめ」について考える

Aさんが友達のBさんに、Cさんの悪口を言った。すると、BさんはCさんに、「Aさんが悪口を言っていたよ。」と言った。それを聞いたCさんは、怒ってAさんを攻撃して、Aさんはひどく傷ついた。その様子を、Bさんも、また事情をまったく知らないDさんも、止めることもなくただじっと見ていた。

 近頃、生徒たちの間でこういったトラブルが急増しています。陰口であったり、インターネットの掲示板への書き込みであったり、あるいは暴言や殴るといった直接的な行為であったり、その「攻撃」の仕方はさまざまですが、この種のトラブルは後を絶ちません。

1.「いじめ」とは?
 
  さて、では先の例は「いじめ」なのでしょうか?学校としては、これは立派な「いじめ」であると判断します。では、「いじめ」とはどういうことをいうのでしょうか。現在、「いじめ」は以下のように考えられています。

①一定の人間関係のある者から、②心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、
③精神的な苦痛を感じているもの。 なお、起こった場所は学校の内外を問わない。

  このように考えると、先の例でいうと、まずAさんがCさんを陰で「いじめ」、それに対してCさんがAさんを「いじめ」た、ということになります。さらにいえば、BさんやDさんも、Cさんの怒りをあおったり、Aさんを助けなかったりしたことで結果的にAさんに「苦痛」を与えたという点で、立派な「いじめ」の加害者です。このように考えると、「いじめ」はいつでも、誰にでも起こりうることだということができます。

 

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2.「いじめ」の原因と、その撲滅に向けて

多くの「いじめ」の発端には、お互いのコミュニケーション能力の未熟さがあります。言いたいことがあるのに、陰でしか言えない。不満があるのに、暴言や、殴ることでしか伝えられない。悪いことだとわかっているのに、悪いことを止められない。だからこそ、今求められているのは、「自分の思いを、誰も傷つけない形で相手に伝える」、そうした力なのです。

  では、「いじめ」をなくしていくために、私たち大人ができることは何でしょうか。考えられることを、以下にいくつか挙げてみます。

  1. 1.「いじめ」は、人権を侵害する絶対に許されないことなのだと、しっかりと伝えていく。
  2. 2.相手を傷つけずに自分の思いを伝える言葉遣いや態度を、一つ一つ丁寧に教えていく。
  3. 3.日頃から何気ない会話を重ねて子どもの話を聞くことで、子どもが生活の中で抱える不安やストレスを和らげて
  4.   あげる(それは、「いじめ」発生時の早期発見にもつながります)。

 東京都はこの11月を、「いじめ」について振り返り、「いじめ」をなくしていくために何ができるかをじっくり考える「ふれあい月間」として定めています。ぜひ御家庭でも、お子様と一緒に「いじめ」について考える時間をもっていただければと思います。


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