1 教 育 目 標
(1) 学校の教育目標
社会の変化に、自己を見失わず、自ら考え、主体的に判断して行動できる人の育成と、豊かな未来社会の創造を目指す。
①よく見、よく聞き、自分の考えをもつ。
②物事をやりぬく強い意志をもつ。
③責任を果たし、みんなのために働く。
④美しいものを求め、豊かな心をもつ。
(2) 学校の教育目標を達成するための基本方針
地域協働学校として、各教科、道徳、総合的な学習の時間、特別活動のねらいを明確にした教育課程を編成・実施し、生徒一人一人に「豊かな心」、「確かな学力」、「健やかな体」を調和よくはぐくむとともに、地域に開かれた「信頼される学校づくり」を目指す。
①人間尊重の精神を基調とし、教育活動全体を通して、善悪の判断などの規範意識や自尊感情を高
め、他人を思いやる心をはぐくむ。また、家庭、地域などと連携し一層心の教育の充実を図る。
②基礎的な知識や技能を習得させるとともに、これらを活用して課題を解決するために必要な思考
力・判断力・表現力をはぐくむ。また、「多様な指導方法と評価」「学習活動の工夫と個に応じ
たきめ細かな指導」「達成状況の検証」「言語活動の充実」「家庭学習の確立」に一層努める。
③学習指導支援員、スクールコーディネーター、教育ボランティアや外部の専門家等を、各教科、 道徳及び総合的な学習の時間、特別活動で効果的に活用し、特性を生かした教育活動の充実に努 める。
④小学校から中学校への円滑な接続を図るため、近隣小学校や子ども園との連携教育をより一層 促進し、接続期のカリキュラムや指導の充実・改善を図る。また、年に2回の小中連携会議と年2回の小中連携日を設定する。
⑤日頃の教育活動の成果を、保護者、地域及び関係諸機関に広く発信する。また、地域協働学校運営協議会の各委員との意見交換を通して地域と連携した教育活動を行うとともに、学校評価を生かし、開かれた学校を推進する。更に、内部の学校評価を各分掌等で検討した上で、学校全体の課題として全職員が共通認識をもって教育活動にあたる。
⑥特別な支援を要する生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、生活や学習上の困難を克服するため、校内の指導体制を強化するとともに、専門家による支援チームなど関係諸機関との連携を深める。
⑦2020東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、生涯にわたって運動に親しむ素地つくりとして基礎体力の向上を目指し、都の体力テストの結果を分析・活用しながら保健体育科の授業や特別活動の工夫を行う。また、スポーツギネス新宿の取り組みを広げ、日常的な運動の取り組みに繋げる。加えて、健康と安全の充実から食育について考え、学校給食の指導を中心に家庭とも連携して望ましい食習慣を身に付けさせる。
⑧自国の歴史や伝統などの理解を深めるとともに、異文化を理解し、国際社会に生きる日本人を育成するため、各教科及び総合的な学習の時間、特別活動などを通して、体験を重視した活動の充実に努める。
2 指 導 の 重 点
(1) 各教科、道徳、総合的な学習の時間及び特別活動
ア 各 教 科
①基礎的・基本的な内容の確実な習得を図るため、習熟度別少人数指導、ティーム・ティーチング指導、個別指導やグループ別指導、生徒の興味・関心に応じた課題学習、補充的な学習や発展的な学習活動の充実に努める。
②すべての生徒が「おおむね満足な状況(B)」以上になることを目標として、授業を中心とした学習指導の充実を図る。また、「十分満足できる状況(A)」と判断される生徒に対しては、新宿区発展的な学習指導資料の活用を通して発展的な学習指導を行うなど、理解を一層深める。
③基礎的・基本的な知識・技能を活用した観察・実験やレポートの作成、表現、説明等の各教科の特質に応じた学習活動を行う。
④指導過程の中で、学習への指示、説明、示範、発問、助言、賞賛・激励などを適切に行い、生徒の知的好奇心を刺激し、学ぶ意欲を高め主体的な学習活動に取り組ませる。
⑤新宿区学力定着度調査の結果を生かした「学力向上のための重点プラン」を作成する。また、「フォローアップワークシート」を活用し、指導の工夫・改善に取り組む。
⑥ICT機器をどの教員も効果的に活用できるようにし、視聴覚教材や教育機器などの教材・教具を授業に活かし、ALT等の外部の専門家との協同授業を効果的に行うなどして、分かる授業の充実に努める。
⑦評価は「支援である」を指針に、観点別学習状況を各教科の基本に据え、一人一人の学習状 況を適切に評価し、個別指導の充実を図る。また、生徒による自己評価や授業評価を工夫し、 評価結果を指導・改善に生かす。
⑧観点別学習状況の評価規準や評価の方法・評定について生徒や保護者に説明をするとともに、評価の精度を一層高める。
⑨個人差に応じた家庭学習の仕方や学習教材を工夫し、学習習慣を身に付けさせる。また、学習指導支援員を活用した学習指導を充実させる。
⑩保健体育で日本固有の文化である武道(剣道)を1・2年生で実施し、武道の礼儀作法や伝統的な考え方を理解し、相手を尊重する精神を養う。
⑪学校図書館支援員の支援を受けながら、各教科や総合的な学習の時間で学校図書を活用するとともに、PTAと連携して読み聞かせを行うなど学校図書館を幅広く利用し、多角的な知識の収集を学ばせる。
⑫伝統文化体験については、芸能体験教室だけでなく移動教室や各教科などにおいて狂言・三味線・琴・染物などについて体験し、日本の伝統文化について学ぶ機会を設定する。
イ 道 徳
①道徳教育推進教師を中心に、「道徳の全体計画」及び「道徳の時間の指導計画」の充実に努める。「いのちの教育」「規範意識を高める教育」の実践に向け、「私たちの道徳」や「心みつめて」など多様な資料を活用する。また、各教科、特別活動及び総合的な学習の時間などの相互の関連を深め、「伝統文化の尊重」など豊かな心をはぐくむ指導の充実を図る。
②学校、家庭、地域のあらゆる生活を通して、強い意志や思いやりなどの道徳的価値及び人間と
しての生き方を深め、道徳的実践力を育てる。
③道徳授業地区公開講座を通して、学校で行っている心の教育を地域に理解してもらうとともに、協議会の活性化を図り、地域の教育力向上に努める。また、各行事や地域の施設等を利用した職場体験などの豊かな体験活動を通して、生徒の内面に根ざした道徳性の育成を図る。
④「特別の教科 道徳」の実施に向け、評価方法や指導方法の工夫、改善を図る。
ウ 総合的な学習の時間
①教科等で身に付いた知識や技能等を相互に関連付けながら、実生活に活かし、総合的に活用できるよう指導の充実に努める。
②社会貢献の精神の育成のため「社会に目を向けよう」を主題に、各学年の発達段階に応じて、 環境や国際理解、オリ・パラを契機とした教育の推進、職業などについて、情報の集め方、調べ方、まとめ方、体験的な学習、見学や調査、報告や発表等を計画的に実施する。
③地域協働学校運営協議会委員、スクールコーディネーターを中心に地域、関係諸機関、企業の専門家など外部人材や学校図書館及び諸施設などを積極的に活用し、指導の充実に努める。
④1年生で防災教室として避難所開設訓練(地域防災訓練)に参加し、2年生で普通救命講習を実施する。
エ 特 別 活 動
①集団や社会の一員としてより良い生活を築こうとする自主的、実践的な態度を育てるために、学級活動、生徒会活動、諸行事においては課題意識をもたせ、生徒の主体的、創造的な活動を行うことで、自治能力を高める。
②運動会や学芸発表会等の学校行事を通して、成就感・達成感とともに団結・協力の歓びをもたせ、生徒が主体的に運営していくように工夫して実施する。
オ 選 択 教 科
実施せず。
(2) 生活指導・進路指導
ア 生 活 指 導
①教職員が生徒と向き合う時間をできるだけ確保し、生徒一人一人の理解を図り、相互の望ましい関係、教師との信頼関係など豊かな人間関係を築くとともに校内教育相談体制を整備し、生徒の心を開く指導の充実に努める。また、虐待の早期発見と早期対応に努める。
②教育相談については、行動に表れる変化の対応だけでなく、その内面の理解に努めるため、スクールカウンセラー、スクールコーディネーター、スクールソーシャルワーカーや関係諸機関との連携を適切かつ迅速に行う。また、学校サポートチームを活用し、早期発見解決に努める。さらに、1年生全員にスクールカウンセラーの活用による教育相談の一環として全員面接を年度当初に行うとともに、転入生についても面接を行う。
③特別な支援を要する生徒や不登校生徒については、校内体制として支援を強化し、スクールカウンセラーを活用しながら家庭訪問や別室登校へとつなげ、学校生活への適応を促す。
④健康で安全な生活を送り、不審者などや事故から自らの生命を守ろうとする危険予知及び回避能力を身に付けさせる。情報モラルに対する意識を高める教育活動、薬物乱用防止教室、セーフティ教室などを通して、地域・保護者・関係諸機関との連携を図る。
⑤学校の危機管理を具体的に実行するため、施設設備の点検・整備、危機管理マニュアルの見直し・改善を図り、安全管理体制を充実させるとともに、安全教育の充実に努める。
⑥学校いじめ防止基本方針により作成した「いじめ対策マニュアル」を生徒の実態に応じたものに改定し、生活指導部を中心にいじめや問題行動等に対応した予防・早期発見・早期解消に努める。
⑦年2回のハイパーQUを実施し、個々の生徒の結果を活用した生徒理解・指導方法の工夫を行う。また、学級経営の充実及び支援を必要とする生徒への適切な対応を組織的に行う。
⑧時間帯を工夫し、できるだけ実際の災害時や多様な場面を想定した避難訓練を消防署と連携して実施するとともに、中学生と地域の防災訓練の1つとして「避難所開設訓練」(地域防災訓練)を行い、生徒の安全対応能力の向上を図る。
イ 進 路 指 導
①自己理解を深め、自らの個性や能力を伸長し、将来の生き方や生活について夢や希望をもち、主体的に進路を選択・決定できる能力を育てるため、各学年の発達段階に応じた指導を行う。また、進路指導室の整備充実を図り、教師・生徒が利用しやすいものとする。
②各教科、道徳、総合的な学習の時間、特別活動との相互の関連を図りながらキャリア教育を計画的に推進し、生涯にわたり自己実現を図ることができる基盤となる態度を育てる。
③保護者、地域、関係諸機関と連携して、1年生で職場訪問、2年生で3日間の職場体験を実施し、働く喜び、規律や礼儀、言葉遣い等のマナーや、様々な職業についての理解と生き方を学ぶ。
(3) その他
・東京都教育の日の趣旨に従い、10月中旬に学芸発表会を催し、学校・家庭・地域と共に文化活動に親しむ。
・部活動は、学校生活に潤いや個性の伸長を図る活動として、地域の人材や外部指導員などの協力を得ながら指導の充実を図る。
・指導と評価の一体化をめざした指導を充実させるため、外部研修を利用するなどして教職員の授業力の向上を図る。また、キャリア教育や特別支援教育などの課題について積極的に取り組む。
・地域や保護者との連携を深め、開かれた学校づくりを推進するために、土曜日に道徳授業地区公開講座やセーフティ教室を実施する。
・ネットによるいじめやトラブル及び依存に対する予防として情報モラル教育を全学年生徒対象に実施し、正しい情報収集の方法を学びモラルの向上を図る。
・長期休業中の宿題、長期休業後の確認テスト、定期考査、各教科の単元ごとの小テストなどの範囲を事前に提示して、家庭学習の習慣の定着を目指す。特に定期考査については2週間前を目途に提示する。